負(ネガティブ)の記憶を手放す

 二人の僧が旅に出て、川に行き当たります。その川は誰も歩いて渡るほかはありません。そこに美しい女性が来て、川の中に入るのを嫌がっているように見えます。すぐさま、一人の僧は彼女を背負ってその川を渡りました。向こう岸で彼らは分かれ、二人の僧は旅を続けました。しばらく黙って歩き続けましたが、一人の僧が口を開きました。「お前は僧としてあの若い女性を背負って良かったのかと、俺は考え続けてきた。あの女性が助けを必要としていたのは明らかにしてもだ。」もう一人の僧は答えました。「確かに俺はあの女を背負って川を渡った。しかし川を渡った後で、彼女をそこにおいてきた。しかし、お前はまだあの女を背負っているのか」と。
うつ病・パニック障害 この話で分かるのは、一人の僧は、川を渡ってすぐに美しい女性の記憶を手放しました。もう一人の僧は、しばらく経っても美しい女性の記憶を手放さずに執着していました。
 人間の脳は、いろいろな出来事をその時の感情と一緒に記憶するように出来ています。特に負(ネガティブ)の記憶ほど、しっかりと記憶に残すようになっています。脳の扁桃体という部分は負(ネガティブ)の記憶命の危機と捉えます。脳は、負(ネガティブ)の記憶ほどしっかり残すようになっています。これは自己防衛本能が人間にもあるから負(ネガティブ)の記憶の残して命の危機から身を護る為の備えを無意識の内にしているのです。
 負(ネガティブ)の記憶とはトラウマ記憶になります。どんなに些細な事だと思っていても負(ネガティブ)の記憶トラウマ記憶です。トラウマ記憶は、同じような出来事や連想させる出来事があるとフラッシュバックを起こし体にストレスを与えます。フラッシュバックと言っても気がついていない間に起きている事の方が多いと思います。ストレスとは交感神経↑アドレナリン↑の状態です。この状態が長期間続いたり頻発すると痛みや病気に原因になります。
 実は人間は、負(ネガティブ)な事にほど執着しています。負(ネガティブ)な記憶は、出来るだけ手放すように心掛けましょう!

 

2022年02月23日