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 心身一如(しんしんいちにょ)
 心と体は、一体のもので、常に表裏一体である。
[名前]  うえの     かつひろ
上野 勝博
[生年月日]
1977年8月15日生まれ
[出身地]
島根県
[資格]
2006年4月 柔道整復師免許取得
2009年11月 柔道整復師専科教員免許取得
[紹介]
自己紹介
 スポーツは、小学校の4年生から高校の終わりまで野球をやっていました。小学生の時は、その他に水泳や陸上、ソフトボールもやっていました。20才から5年間ボクシングもやっていました。
 高校では、建築学科で建築の勉強をしていて、高校卒業してからは東京で建築の専門学校を出て建設会社で設計の仕事を2年間しました。建築で勉強した物理学は、今も動作分析で役立っています。
 23歳から治療業界に入りました。今年で22年目になります。当院では、体の連動性を高める治療とメンタルケアとイップス治療を行っています。
なぜ治療家を目指したのですか? 
 設計の仕事をやってみて朝から夜遅くまで机に向かってする仕事だったので机に向かってする仕事より、直接、人と接する仕事がやりたいと思い退社しました。
 退社してからは、しばらくスポーツクラブでアルバイトをしていました。そこで整骨院で働いている会員さんと仲良くなり、治療の話を聞く中で治療の仕事に興味を持ち学校を行き直しました。
兵庫県で開業した理由は?
 東京で9年修行をして、そろそろ独立開業を考え始めている頃、深夜にNHKの番組だったと思いますが阪神淡路大震災から10年以上たっても後遺症や精神的ストレスで苦しんでいる人たちがたくさんいるという内容の事をやっていました。その番組を見た瞬間、神戸で開業しようと決めて開業しました。(2010年1月開業)
イップス改善指導に取り組むようになったきっかけは? 
 神戸で開業して、治療を始めて思ったことは、睡眠薬や精神安定剤を飲んでいる人が多いということです。話を聞いてみると震災後に眠れなくなり睡眠薬や精神安定剤を飲み始めた人がほとんどだということが分かりました。程度の差はあるけどもPTSD/心的外傷後ストレス障害なんだろうなと思いました。結局、病院で行っていることは、薬を出すことだけで何も治っていないし、患者さんは医師に言われるがまま薬を何十年も飲み続けていることにすごく違和感を感じました。そうかといってどうすればトラウマが消えて熟睡できるか方法が分かりませんでした。
 神戸には睡眠障害で薬を飲んでいる人たちが多く、心の問題を直接見た事ともう一つは、自分が小学校5年生のころから投球イップスなっていて、高校三年の野球を引退するまで苦しめられていたからです。
 
イップスに関する研究を始めたのは?
 イップスの解決策を常に考えていて、ある時、理化学研究所のマウスを使った脳の中の扁桃体の記憶の書き換えについての論文を見て、イップスは、治せると確信して、そこから本格的に研究し始めました。自分がイップスを持っていたので研究して自分の身体で実験を繰り返しました。自分がイップスを持っているから自分の脳の状態や身体の反応を感じながら毎日実験をしました。そうするとだんだんイップス治療でどういう事が効果的か分かってきました。
イップスとはどのような症状ですか? 
 イップスを簡単に説明すると人間の脳は、三層構造になっています。一番表層にあるのが大脳で人間的な脳です。その奥に大脳辺縁系がありここは動物脳と言われています。ここに扁桃体というイップスに深く関わっているところがあります。そのさらに奥に脳幹がありここは、爬虫類脳と言われています。動物脳と爬虫類脳は、意識的なコントロールはできません。動物脳や爬虫類脳は、24時間365日自分を生かすためにフルで働いています。
 動物脳は、考えるところではなく、感じるところなのでスポーツでのミスで不安や恐怖、恥の感覚などを強く感じると命の危機だと捉えて動物脳の中にある扁桃体にその出来事を恐怖条件づけします。そうすると次に同じ動作をしようとした時、その動作が扁桃体で恐怖条件づけされているので、防衛本能が働きます。防衛本能が働くと自律神経の中の交感神経が優位になり、ホルモンではアドレナリンやコルチゾールが多く出されて、体全体は屈筋優位の状態になります。(いわゆる緊張状態です。)屈筋とは体を曲げる筋肉です。動物脳や爬虫類脳は身を守る為に防御態勢をとろうとしているのです。
 動物脳や爬虫類脳はパワフルで意識的にコントロールできません。投げたいだとか打ちたいよりも命を守ることが優先されるということです。その状態では、体を自由にコントロールすることは出来ません。
イップスになりやすい選手の特徴は?
 イップスになりやすい人の特徴は、扁桃体の感受性が高い人です。扁桃体の感受性の高い人は、いろいろな事に敏感です。特に不安や恐怖、恥の感覚などの負の感情に敏感に反応します。
 扁桃体の感受性は、胎児期お母さんのお腹の中にいる時から3歳ぐらいまでに決まると言われています。とは言っても扁桃体の感受性が高いことは、決して悪いことではなくて、上手く利用出来れば人より敏感なのでいろいろな事に気づけて、気づいた良い情報を取り入れていけばどんどん成長出来ると思います。
改善指導時、気を付けていることは?
 どんな不都合な現実もすべて自分に今必要だから起きていると考えます。イップスもそうです。イップスで苦しんでいて辛い思いをしているかも知れませんが、それは大切な経験の一つなのです。以前は、動作分析して運動指導していくと比較的すんなりとイップスを終わらせることができました。でも最近は、そうはいかないことが多いように感じています。価値観が多様化したり、いろいろな情報が溢れていて脳は、そういう外部刺激に振り回されてパニック状態です。外部に振り回せれるのではなく、すべての答えは、自分の中にあります。一見マイナスのように感じるイップスですが、そのマイナスから得られるプラス部分が必ずあります。プラス部分というのは、選手にとって最高の気づきを与えてくれて、自分らしく表現することを教えてくれます。その最高の気づきを受け取ってもらうよう治療では心掛けています。
まとめ
 イップスは、終わらせることが出来ます。諦める必要はありません。イップスと向き合うことは、本当の自分が望んでいること本当の自分のあり方に気づかせてくれて、自分本来の表現やパフォーマンスを教えてくれます。しっかりイップスと向き合い、しっかり自分と向き合いましょう。世界中探しても答えはありません。答えは自分の中にあります。小学生や中学1、2年生ぐらいまでは、イップスと向き合うとか自分と向き合うと言っても、なかなか難しいところがあるので、その場合には、なぜミスをすると監督やコーチが厳しく指導するのか、なぜミスをすると恥ずかしかったり情けなく感じるのか、そういうことの真実が正しく解釈出来るようにすると精神的な変化が起きてくるのでそのようにしています。35年ぐらいイップスの事について考えてきたので、専門は野球ですが、それ以外の競技にも十分対応できると思います。身体が自由に動くことや上手くコントロール出来る喜びを多くの人に感じて頂きたいと思います。最後まで聞いていただきありがとうございました。